皮膚管理士というお仕事
こんにちは、
元皮膚管理士のモトカンです。
今日はあまり日本では馴染みのない「皮膚管理士」というお仕事についてご紹介しようと思います。
韓国では
「ヘアー」「メイクアップ」「ネイル」「皮膚」と
4種類の美容関係の国家資格があります。
いずれも無資格でお仕事されてる方沢山いらっしゃいますが、
自分がお店を持ちたいとなった時にはこの国家資格が必須となります。
正直、皮膚に関しては持っていても実際のお仕事には何の役にも立ちません。
実際私もこの資格取得後、大手を振って職に就いたものの、全く使い物にならないと先輩たちに事あるごとにイビられ、サービス残業、パワハラ、低賃金と当初は辛酸をなめさせられました。
しかも当初のお給料は1カ月8万円。お休みは週一。
(研修期間中の3カ月間)
アラフォーでこれはツライ。
今思えばこれも韓国のあるある、日本人は無知で素直と思われている為、
こういった一般市場よりも低賃金でキツい仕事に追い込まれているケースが多いです。
幸い私の場合は学校の先生が間に入ってお給料の交渉をしてくれましたが、それでも日本ではありえない金額でした。
(日本語の通訳料も含めると相場はもっともらえるはずでしたが。。)
なぜこんな悪条件のお仕事を選んだのかはまたの機会に。。
「皮膚管理士」資格を持っていて有利になるお仕事の代表が、美容整形外科での皮膚管理士、エステショップのエステティシャン、マッサージ屋さん、ぐらいしか思いつきません。(エクステは当初「皮膚」でしたが、去年から「ヘアー」に含まれました。)
主に今は美容整形外科で働く為の資格ですね。
今現在、経験そここそあっての基本初任給は120万ウォン(12万円)だそうです。
(2018.5月現在)
ムンさんのお陰で人件費は上がってますが、物価も上がってますのであまり大差はありません。
具体的なお仕事内容は、
美容整形外科でレーザー前のクレンジングから、麻酔クリーム塗り。
レーザー後の沈静管理、沈静ゴムパック、BBクリームで仕上げまでが一連の流れとなります。
お肌の管理に使われる機械が結構あるので、使い方に慣れていないと韓国人のダメ出しが容赦なく飛んできます。
一度、ターバンをうまく巻けなかっただけで、腹の底からの大きな声で
”コノヤロー!ふざけてんじゃねーよー!”と鬼のような形相でお叱りを受けたことがあります。
世界で一番怖いと言われる韓国アジュンマ達の雄たけび。
内心バクバクしながらも、あくまでも韓国人らしくココでひるんではいけません。
それがどーした。ぐらいの売られた喧嘩は買ってやる。ぐらいの勢いがこちらにも必要なのです。
その他、ボトックス注射やヒアルロン酸、糸リフティングなどの血が出る系の施術準備も重要なお仕事の一つです。
病院にもよると思いますが、看護師は単価が高いので准看護師、皮膚管理士だけで施術の助手をさせるところもあります。
韓国での看護師は4年生大学卒業のみで、3~40代で方向転換し看護師になる。という選択肢はほぼないように見受けられます。
その代わり「准看護師」→(助務士(チョムサ))はいわゆる専門学校みたいな学院が沢山あり歳を重ねても挑戦する人が多い資格の一つです。
(日本の准看護より介護士含む、みたいなイメージ)
病院での位置付け(私の病院の場合)
「皮膚管理士」→「准看護」→「看護師」→「室長・コーディネイター」→「医者」→「経営者・理事長」
雇われ院長→ペイドクターの場合は経営者が別にいるので、患者数や経営のことなど考えなくて良い院長先生は比較的穏やかに接してくれます。
韓国はペイドクターも多いです。
(良いのか悪いのかは別として)
材料費など関係ないので私もよく気軽にコッソリと何か施術をしてもらえるメリットがありました。
皮膚管理士というお仕事について、
個人的には他人のお世話をする。という行為が意外とハマり、好きで自分なりのやり甲斐なども見つけ日々楽しくお仕事をしていましたが、やはり一番下っ端という位置付けから段々と窮屈になり、当初の目標の1年間を目安に次のステップに移ることにし管理士という仕事から離れました。
元々管理士が最終目的ではなく、その過程での通り道だったので、先輩からの辛酸も安月給も悪条件も乗り越えてこれたのかなと思いますが、今思えばあえて通らなくても良い道だとも思います。
(もっと近道も楽な道も探せばいくらでもあり)
ただ典型的なA型の私の性格上、資格を取るまでの6カ月間の学校生活と1年間の管理士としての仕事内容と人間関係、すべてが自信につながり、知識と経験が糧になり今に生かされていると実感し、苦労はまったく無駄ではなかったと必要な過程だったと思うと資格取得にかけた時間もお金もまったく惜しくありません。
苦労は必ず報われる。
報われない苦労はまだ努力が足りない。
とはよく言いますが、
ここ最近大人になってからは努力をした分だけちゃんと結果が出てくれるようになりました。
若い頃と違って、後がない。切迫感?
哀しいかな。
ということで、大まかに流れを書き出してみましたが、不随するストーリーが多すぎて、まとまりがつきませんでした。
また一つ一つ書き出していこうと思います。